KLMオランダ航空は、現在の不公平な中国エアラインとの競争環境について、改善する対策を講じるようEU当局に要請する方針です。
これは同社のMarjan Rintel CEOが現地テレビで明らかにしたもので、中国路線においては、不平等な競争環境になっているとし、これにはEU当局が対策に乗り出すべきであると主張しています。
現在日本を含む西側諸国においては、ロシア上空を迂回することで、飛行時間が大幅に増加している状態ですが、中国エアラインは、ロシア・ウクライナ戦争以前同様にロシア上空を飛行しており、これにより中国エアラインは西側諸国エアラインに比べ低運賃かつ所要時間が少なく、優位に運航している状況となっています。
このようなことから、競争環境が悪化している西側諸国のエアラインは、中国離れを加速させている状況が続いており、現在の環境が続けば今後も中国離れが加速し、中国エアラインのみが優位な状況で利益を受け取ることになります。
現在までにEU当局は、この問題に対し見解などは述べておらず、今後何らかの対策を講じるのか注目ですが、対策を講じた際には、あくまでも西側諸国の事情であることから、中国側の反発は避けられないと考えられます。Photo : KLM