カンタス航空は、ヴァージンオーストラリア航空とカタール航空の提携に反対しないことを明らかにしました。
カタール航空は、今後ヴァージンオーストラリア航空の25%株式を取得し提携を行う計画ですが、カタール航空と同じワンワールドのカンタス航空は反対するとみられていましたが、これに反対しないとしました。
これはカンタス航空グループのJohn Mullen会長が明らかにしたもので「カンタス航空は、外国の航空会社がオーストラリアの航空会社の株式を取得することに反対しません。提案された取引の規制審査の一環として、提案された取引はオーストラリアの雇用、オーストラリアの航空サービス枠組みの有効性、ウェットリース契約の妥当性の観点から評価されるものと考えている」としました。
カタール航空とカンタス航空は、同じワンワールドメンバーでありながら不仲であることが知られており、カタール航空のオーストラリア線の増便申請を妨害するロビー活動をカンタス航空が行って以来冷え切った関係とされていますが、今回反対しなかったのは、自社の市場の独占により近年利用客の批判の声が高まっていることや自社もフィンエアー機をウエットリースしていることなどが影響していると考えれます。
なお今後ヴァージンオーストラリアは、ウェットリース(カタール航空機&カタール航空乗務員)で長距離路線に再進出する計画ですが、オーストラリア航空協会は競争が運賃低下に繋がり利用者の利益になるとしこれを支持を表明したものの、コードシェアは現状を維持すべきとの考えを示しているほか、パイロット協会はオーストラリアの雇用に影響が出ると否定的な立場を示している状況です。
現在もオーストラリア当局は、審査中としていますが、現状計画されているヴァージンオーストラリア航空とカタール航空が独占的にコードシェアを結ぶ計画が承認されるのか注目が集まっています。Photo : Qatar Airways
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