スペイン政府は、追加手荷物料金の徴収を行った5社に対し総額約300億円の罰金を科す措置をとったことを明らかにしました。
2024年11月22日スペイン消費者権利省は、機内持ち込み手荷物料金の追加請求などは不正行為にあたるとし、格安航空会社5社に1億7900万ユーロ(約300億円)の罰金を科しました。なお対象となったのはライアンエア・イージージェット・ブエリング航空・ボロテア・ノルウェーエアの5社です。
またチケットの印刷に不当な料金を請求したり、ウェブサイトで価格情報を省略または明確していなこと、スペインの空港で現金での支払いを認めなかったりしたことも目に余る行為であるとして批判しています。
この措置に対し航空業界は猛反発しており、スペイン航空協会会長は「消費者権利省の決議は乗客に取り返しのつかない損害を与え、乗客のニーズに合わせて旅行をカスタマイズする自由を奪い、必要のないサービスに対して支払い義務を負わせることになる」とし、裁判所に控訴する方針であることを明らかににしています。
またライアンエアCEOは「スペイン消費者省が政治的な理由ででっち上げた制裁は明らかにEU法に違反している」などと猛反発している状況です。
今回の決定は、LCCのビジネスモデルの根幹を揺るがしかねない問題であることから、今後の動向が注目されます。