外国人観光客が日本へ押し寄せる中、年間を通して国別の訪日外国人数で常に上位に位置する韓国ですが、航空業界だけにフォーカスすると現在両国のエアラインの供給量には大きな差が生じています。
2024年12月だけのデータをみると、両国間の運航便数において日本のエアラインのシェア率は7%、韓国のエアラインが92%、以遠路線として運航するエチオピア航空が1%となっています。
この結果、韓国勢が圧倒しているのがわかり、現在存在する50路線のうち46路線が韓国エアラインの独占路線となっている現状があります。なお現在日韓線においては、16社が参入し、日本勢はANA、JAL、ピーチ、ジップエア、エアージャパンの5社となっています。
既に競争の激化により収益率も低下していることが指摘されていますが、ここまで需要がある国際路線において極端にシェア率が低いことは非常に珍しいケースで、見方によっては日本のエアラインは韓国市場を諦めたともとれるような状況となっています。
なお先日発表されたJALの11月の羽田~ソウル/金浦線の搭乗率においては、97%と驚異的な数字を記録しており、既に需要の取りこぼしが発生している水準とみられ、双方に移動人口が多い路線であることから、羽田空港では発着枠の問題があるものの、日本人が日本のエアラインを利用できるような供給量を確保することも必要であると考えられます。