中国の国産旅客機メーカーのCOMACは、2025年は年間の生産能力を54機まで増強する方針です。
これは同社幹部がSCMPのインタビュー内で明らかにしたもので、年間の生産能力を2025年は54機、2028年までには126機まで増強する方針で2025年の納入数は30機を目標としているとし、既に1,000機以上ある受注残を徐々に解消していく計画となります。
また2026年までにEU当局からの承認を得て、東南アジア路線に就航できるようにするとし、国内でのC919の稼働機数を増加させ、東南アジアのエアラインへ納入する前に潜在的な問題を徹底的に洗い出す予定としています。
このような発言から、既に複数の東南アジアのエアラインからの受注に手ごたえを感じていると推測され、これまでにガルーダインドネシア航空からの大型受注の可能性などの情報もあることから、まずは東南アジア市場でボーイングやエアバス機に対抗するC919のシェアを高める狙いがあるとみられます。
また同社は大型機となるC929の開発にも着手しており、政府支援の下、世界的な航空機不足を追い風に当初想定よりもボーイングとエアバスに対抗できるような航空機メーカーに成長する可能性があります。Photo : COMAC