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成田空港の機能強化検討会、ターミナル直結駅を国の表玄関に相応しい機能や外観とし複線化の必要性で一致

 2025年3月14日、空港ターミナルビルや貨物施設等の空港施設整備や鉄道等の空港アクセスといった、今後の成田空港の施設面での機能強化について検討する「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」第2回が開催され、今後の成田空港の鉄道アクセスへの対応について議論を行いました。

 成田空港は、今後C滑走路を建設し大幅に発着枠が増加し、ワンターミナルとなる新ターミナルを建設する計画ですが、これに伴い空港アクセスについても大幅に改善させる方針としています。

 近年のアジア主要空港における新ターミナルは、鉄道駅が直結する形で整備されており、日本の表玄関である成田空港の新ターミナルも、ターミナルに直結した位置に駅があることは、必要不可欠としています。そして国内外の空港鉄道駅と比較しても、国の表玄関に相応しい機能や外観としていく必要があるとの見解が示されました。


Photo : 国土交通省

 現在の予測では、混雑期において、京成スカイライナー及びNEX は、2030年代前半にはピーク時混雑率が100%を超え、 京成スカイライナーは2040年代前半にピーク時混雑率が150%を超え、アクセス特急、京成本線も2030年代半ばには混雑率が150%を超えると予測しています。※全席指定のため、混雑率が100%を超えると乗車はできない。

 通常期において、京成スカイライナー及びJRNEX は、2030年代半ばから後半にはピーク時混雑率が100%を超え、アクセス特急も2040年には混雑率が150%を超えると予測し、輸送力増強が必要となりますが、単線区間などがあるため、輸送力の増強にも限界が発生するとし、今後増便のために複線化が必要との認識で一致しています。

 現在JR線(NEX・総武快速線)及び京成スカイアクセス線(SKL及びアクセス特急)は、旧成田新幹線用施設を1社で1線ずつ使用しているため、空港から土屋までの約9kmにわたり単線区間となっており、待避線は各線1か所のみであることから、更なる増便には単線区間の解消が必要となります。


Photo : NAA

 また現在成田空港は、都心部駅から50km以上も離れた立地の中、所要時間は一定程度短縮されているものの、国際競争力の観点からは、更なるアクセス利便性向上が必要としています。

 今回の議論により、鉄道の複線化の方針は定まりつつあるとみられ、新ターミナルの供用開始と共に鉄道アクセスは利便性が向上していくことが予想されます、。

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