現地時間2025年3月21日、シンガポール競争当局は、ANAとシンガポール航空が申請していた共同事業を条件付きで承認したことを発表しました。
両社は、2020年1月31日に戦略的包括提携契約を締結し、既存のコードシェアを拡大しつつ、共同事業開始を目標に、航空法に基づき独占禁止法適用除外(ATI)となる協定の認可申請の準備を進めていましたが、2024年4月に国交省からATI認可を受けたことに続きシンガポール競争当局からも承認を受けました。
これまで同局は、シンガポール~東京間の市場において両社のシェアが非常に高いことから、競争上の懸念があるとしていましたが、両社が提案した以下の条件を履行することで、懸念が解消されると判断し認可に至っています。
・シンガポール~東京間の提供座席数を規程数に留めること
・競争懸念が生じた際に実行可能な詳細な事業計画を作成し提出すること
・シンガポール競争当局が、両社の傘下LCCからフルサービスキャリアへ座席数が以降していないか監視できるようにすること
この上記3点を監視する独立監査人を任命し、毎年当局へ報告することを条件に今回認可に至っています。
今回の認可を受け、両社は共同事業の開始に向け準備を加速するとみられ、ユナイテッド航空(アジア‐北中南米間)、ルフトハンザ航空グループ(日本-欧州間)とのジョイントベンチャーに続き、3社目となるシンガポール航空との共同事業を開始することになります。