成田空港 航空ニュース

本格工事を開始する成田空港のC滑走路の供用後の運用方法をおさらい スライド運用で離発着時間が拡大

 2025年5月にも本格工事が開始される成田空港のC滑走路ですが、今回はC滑走路供用後の運用方法をおさらいします。

 成田空港は、今後B滑走路の延伸、そしてC滑走路(第3滑走路)の新設を予定し、現在のところ2029年3月末の完成を予定しています。なおこれら整備により成田空港の年間発着処理能力は50万回へと拡大します。

 これら2本の滑走路の延伸および新設により運用方法が変更され、これまで地上滑走時間が長いと言われていた成田空港は効率的な運用が可能となります。また予定されている新ターミナルの建設により、更に効率化が図られることが期待できます。C滑走路供用後の運用方法は以下の通りです。

【運用方法:南風運用】アルファベットは滑走路を指します

【運用方法:北風運用】アルファベットは滑走路を指します

 また注目すべきは、滑走路別に異なる運用時間を設ける「スライド運用」を導入することです。この運用方法では、飛行経路下で6時間の静穏時間を確保し、空港全体の運用時間は05:00~24:30(25:00まではカーフュー弾力運用)となり1時間あたりの発着回数の処理能力は98回まで増加する見通しです。なお現在適用されているB滑走路の22時から23時までは10便までの離着陸制限も撤廃されます。


Photo : NAA

 上記のような運用方法により、成田空港の事実上の完全クローズ時間は1時~5時までの4時間のみとなることから、24時間空港に近い形の運用が可能となり新規需要の取り込みが可能となるほか、今後も増加が予想される首都圏の国際航空需要の受け入れ先となります。

成田空港が計画するワンターミナルの整備の進め方 最終的に大型機換算で固定100スポットを含む190スポットを想定

成田空港の第4ターミナル案は航空会社などから全く賛同を得られなかった

成田空港の機能強化検討会、ターミナル直結駅を国の表玄関に相応しい機能や外観とし複線化の必要性で一致