IATA(国際航空運送協会)は、アメリカのトランプ政権が推し進める関税政策について、深刻な懸念事項であるとの考えを示しました。
これはドバイで開催された世界貨物シンポジウムにて、IATAの貨物責任者のBrendan Sullivan氏が以下のようにコメントしたものです。
「現在の貿易摩擦は深刻な懸念事項です。貿易は繁栄を推進します。世界の貿易が活発になればなるほど、私たち全員がより豊かになります。そのため、現在の貿易摩擦がどのような形で解決されるにせよ、航空貨物は人々が必要とし、望む商品を届けてくれると確信しています」とコメントしています。
またこの貿易摩擦は、パンデミック後の経済回復を支援する上で重要な役割を果たしてきた世界的なサプライチェーンと電子商取引の重要な構成要素である航空貨物部門の安定性と成長を脅かすとし、場合によっては、今後航空貨物市場に混乱をもたらす可能性があるとの認識を示しています。
現在も混乱が続くこの関税政策ですが、航空業界においては旅客、貨物の両面で影響が出る可能性があり、今後の予測も難しいことから、当面動向を注視する必要がありそうです。Photo : UPS