スリランカ航空は、エアバスの汚職で4機のA330-900neoの無償提供を要求している模様であることがわかりました。
エアバスは、2020年に不正競争で捜査が続いていた汚職疑惑について罪を認め、計約36億ユーロ(当時約4300億円)をフランス・イギリス・アメリカの捜査当局に支払うことで合意し刑事訴追を免れました。
同社は、航空機販売において政府高官や航空会社の役員に対し賄賂を贈っていたことが明らかになっていますが、この賄賂事案は、スリランカ航空にもあったことがわかっています。
スリランカ航空においては、2013年にA330-300型機6機とA350-900型機4機の購入契約を締結しましたが、この契約の裏では、当時の同社CEOが賄賂を受け取っていたことが明らかになっており、その後捜査対象となりこの契約は実現していません。
現在この契約をめぐりスリランカ航空は訴訟を起こしており、スリランカ航空の会長は、納入前支払金2,330万米ドルの返還、スリランカ航空の評判を失墜させたことや機材計画の変更を余儀なくされたことなどに対し2億米ドルの賠償金、その他の法的紛争への支援、そして4機のA330-900neoの無償提供を求めていると現地紙は報じています。
ただスリランカ航空側があまりにも過大要求であるとの指摘もあり、事件の詳細は公開されていないことから、そこまで求める理由があるとみる識者もいるのが現状となっており、今後エアバス側がどのような対応をとるのか注目です。Photo : Srilankan Airlines