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飛行機内で臭う“あの臭い”をめぐりユナイテッド航空の客室乗務員がエアバスに対し約43億円の損害賠償を求め提訴

 飛行機内で臭う、わかる人にはわかるあの臭いをめぐり、ユナイテッド航空の客室乗務員がエアバスに損害賠償を求め提訴しました。

 この損害賠償請求においては、当該客室乗務員が乗務した2023年4月11日にラガーディア空港発のユナイテッド航空2680便で起きたものが起因で、同便がデンバー国際空港に着陸した直後にこの客室乗務員が汚染された空気を吸い込んで健康被害が出たことから、エアバスに対し当該機のA319の設計に問題があるとして3,000万ドル(約43億円)の損害賠償を求めているものです。

 この汚染された空気と主張しているのは、石油臭い、ガソリン臭いと表現されるあの臭いで、A320シリーズが採用しているブリードエアシステムにより、空気がエンジンを通して送り込まれるため、高温のエンジンで蒸発するエンジンオイルや潤滑油によって汚染されやすく、地上でAPUを使用して飛行機に電力を供給している場合にも発生する場合もあり、これはエアバスの過失にあたると主張しています。

 実際にこの客室乗務員は、体調が悪くなったフライトにて嘔吐し窒息の症状が出たほか、目の痛み、皮膚に発疹が出て、その後も類似症状で緊急搬送されるなどして現在も頭痛などに悩まされているとしており、今後どのような判決が下されるのか注目です。Photo : United Airlines

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