2025年6月12日に発生したエアインディアのアーメダバード発ロンドン/ガトウィック行きのAI171便の離陸直後の墜落事故において、事故機は通常よりも長い距離を滑走していた模様であることがわかりました。
現地メディアによれば、政府関係者の話として事故機は、使用した滑走路長となる約3.5kmを使い果たして離陸し、通常同型機が使用する2.5~3kmを大幅に超過して離陸した模様であるとしました。
これは事故機のエンジンの推力が低下していたことを示すものと考えられており、その後離陸して間もなく両エンジンが停止したと考えられています。また事故当時の空港周辺の気象状況は安定しており、視界は良好で気温は高かったものの、運用可能範囲内であったことも明らかになっています。
現在事故調査においては、インド当局主導のもと、米英当局、ボーイング、ゼネラル・エレクトリック社が参加して調査が進められていますが、現時点で3つの可能性について調査が行われている模様で、一つ目は、エンジンの推力問題、2つ目はフラップの不具合、そして3つ目は破壊行為を目的とするテロ行為の可能性となり、今後回収したブラックボックスの解析を進める方針です。Photo : Air India