現地時間2025年6月23日に発生したカタールをはじめとする中東各国の空域が閉鎖されたトラブルで、その混乱の中心にあったカタール航空は、今回のトラブルについて詳細を明らかにしました。
イランのミサイルの脅威によりカタールの空域が閉鎖時点で、2万人以上の乗客を乗せてドーハへ向かっていたカタール航空の90便以上が目的地変更を余儀なくされました。25便はサウジアラビア各地の空港に、18便はトルコに、15便はインドに、13便はオマーンに、5便はUAEに着陸し、残りの航空機は、ロンドン、バルセロナをはじめとするヨーロッパ、アジア、中東の主要ハブ空港に着陸しました。
またドーハの空港では1万人以上がトランジットで滞在している状況で、24日未明の空域閉鎖解除後には、続々と航空機が到着したことから、トランジット旅客は22,000人まで膨れ上がりました。
この状況下で同社は、緊急時対応計画に移行し、専門チームがトランジットエリアにて旅程の再予約、医療問題の優先順位付け、家族や高齢の旅行者のサポート、他社との提携や期限切れのビザを含む複雑な旅程の変更などを行いました。また35,000食以上の食事を配布し、水、コンフォートキットを提供したほか、4,600名以上にホテルを提供しました。
しかしながら早期に定期便を再開させるなどしたことにより、25日時点で立ち往生する乗客はゼロとなり、現在は定期便もほぼ正常化しています。
今回のトラブルに伴い同社CEOは「この困難な時期にカタール航空をご利用いただいた皆様、長い列に並んで辛抱強くお待ちいただいた皆様、不確実な状況に直面した皆様、そして急速に変化する不安な危機の中でご理解を示してくださった皆様、皆様に心より感謝申し上げます。皆様を可能な限り安全かつスムーズに目的地までお連れできるよう尽力する中で、皆様の忍耐と信頼に深く感謝申し上げます。 この数日間、昼夜を問わず尽力いただいた航空会社全体のチーム、そして世界中のパートナーの皆様に心から感謝申し上げます。この困難な状況下において、私たちは一致団結し、乗客の皆様をサポートし、ネットワークを回復させ、運航を通常通りに戻しました。ここに示されたプロフェッショナリズムと結束力は、当航空会社グループとパートナーの真髄を体現しています。」とコメントしています。