カタール航空は、保有しているキャセイパシフィック航空の約10%の株式をキャセイパシフィック航空に売却する計画であることが発表されました。
カタール航空は、2017年にキャセイパシフィック航空の株式の約10%を約6億6,200万ドルで購入し、現在も保有を続けていますが、今回キャセイパシフィック航空がその株式を約8億9,200万ドルで買い戻す意向を示しています。
現在、キャセイパシフィック航空の株式は、スワイヤーグループが約45%、中国国際航空が約30%を所有している状態となっており、他社に積極的に投資を行うカタール航空は、キャセイパシフィック航空から手を引くとみられます。なお今回の取引の真の目的は不明ですが、一部識者は、カタールがアメリカとの連携を強めていることなど、政治的な背景があるとの見方もしています。
今回の発表に伴いキャセイパシフィック航空具グループのPatrick Healy会長は「今回の自社株買いは、キャセイグループの将来に対する当社の強い確信を反映するとともに、香港ハブの発展へのコミットメントを強調するものです。1,000億香港ドルをはるかに超える機材・客室・ラウンジ製品への投資、そしてデジタル分野でのリーダーシップと相まって、当社は持続可能な事業成長に注力し、香港の世界クラスの航空ハブとしての地位強化と広域大湾区の繁栄に貢献してまいります。長年にわたり揺るぎない支援を賜りましたカタール航空に対し、心より感謝申し上げます。ると共にワンワールドを通じた緊密なパートナーシップの継続を期待しております。また、株主であるスワイア・パシフィックおよび中国国際航空の皆さまの変わらぬ信頼と支援に深く御礼申し上げます。」とコメントしています。
またカタール航空のBadr Mohammed Al-Meer CEOは「本合意は、カタール航空グループのポートフォリオ管理における規律あるアプローチと、株主への持続可能な価値提供へのコミットメントを反映したものです。過去最高の収益性と堅調な業績を上げた後、この決定は投資を最適化し、グループの長期的な成長に向けたポジションを確立するための積極的な戦略の一環です。持株比率を調整する一方で、ワンワールドを通じたキャセイパシフィック航空との協業を継続し、乗客の皆様の接続性と選択肢を強化するメリットを提供し続けることを楽しみにしております。香港はカタール航空にとって重要な市場であり続け、当社はフライトおよびコードシェア契約を通じたサービス提供に引き続き全力を尽くします。最高水準の品質、サービス、革新性を体現したシームレスで世界クラスの体験を旅行者に提供してまいります。」とコメントしています。Photo : Cathay Pacific




