機材 航空ニュース 貨物

エアバス、A350F向けのメインデッキ・カーゴドアが完成

 エアバスは、開発を進めている次世代大型貨物機「A350F」の第1号機用メインデッキ・カーゴドアの製造および組み立てが、スペインのイリェスカス工場で完了したと発表しました。完成したドアはすでにフランスのトゥールーズにある最終組立ラインへと輸送されており、今後数週間以内に初号機の試験機に組み込まれ、地上および飛行試験に使用される予定です。

 A350Fに搭載されるカーゴドアは、幅4.5メートル、高さ4.3メートルの開口部を誇ります。この圧倒的なサイズにより、大型エンジンの輸送や長尺パレットの積み込みを、より簡単かつ迅速、そして安全に行うことが可能になります。また、最新の複合材料で作られたこのドアは電動式の開閉システムを採用しており、貨物積み込み時の機体の重心バランスを最適に保つため、後部胴体に配置されているのが大きな特徴です。

 A350Fは、機体の70%以上に高度な新素材を使用することで、競合機と比較して46トンの軽量化を実現しました。さらに、ロールス・ロイス社製の最新エンジンである「Trent XWB-97」を搭載しており、従来機と比べて燃費と二酸化炭素排出量を最大20%削減します。これにより、2027年末に施行される国際民間航空機関(ICAO)の厳しい最新排出基準を完全にクリアする唯一の貨物機となっています。

 今後の計画として、エアバスは2026年から2027年にかけて2機のA350F試験機による飛行試験を開始します。現在はトゥールーズで直接ドアの取り付けが行われていますが、量産フェーズに移行した後は、スペインで製造されたドアはドイツのハンブルク工場へ送られ、後部胴体と統合された状態でトゥールーズの最終組立ラインへ納入されるサプライチェーン体制が整えられます。イリェスカス工場が長年培ってきた複合材料技術の結集であるこのドアの完成は、A350Fプログラムにとって重要な節目であり、2027年後半に予定されている運航開始に向けて大きな前進となりました。Photo : Airbus

エアバス、新型貨物機A350Fの地上試験を開始 2027年の就航へ向け開発は最終局面へ

エアバス、A350Fの初飛行は2026年第3四半期を計画 ウイングレットの装着も完了

エアバスが開発を進める貨物機最大のカーゴドアを有するA350Fのモックアップ