ユナイテッド航空のスコット・カービーCEOは、2026年4月21日に行われた2026年第1四半期の決算説明会において、深刻なジェット燃料費の高騰に対処するため、運賃を最大20%引き上げる必要があるとの考えを明らかにしました。同社はすでに複数回にわたる運賃改定を実施していますが、今後も強気の価格設定を維持する構えです。
今回の運賃引き上げの最大の要因は、前年同期比で約40%の上昇を記録したジェット燃料費の高騰です。カービーCEOは決算説明会の中で、燃料費の増加分を相殺するためにはイールド(旅客1人を1マイル運ぶ際の単価)を15%から20%高める必要があると言及しました。さらに、増大したコストを可能な限り早く、かつ100%運賃に転嫁することを目指すという明確な方針を示しています。
ユナイテッド航空は第1四半期の終盤にかけて、すでに複数回の基本運賃引き上げや手荷物手数料の改定に踏み切っています。大幅なコスト増を直接運賃に反映させる戦略ですが、現時点で同社の航空需要に顕著な落ち込みは見られていません。決算発表と同時に公開された資料によれば、プレミアムクラスの収益は前年同期比で13.6%増、ビジネス需要も14%増と好調に推移しており、高価格帯の座席を支える層の堅調な需要が、この強気の価格転嫁を後押ししている状況です。
特に注目すべきは、将来的な運賃水準に関するカービーCEOの見解です。同CEOは、仮に燃料価格が以前の水準まで下落したとしても、引き上げた運賃を完全に元の水準に戻すことはないとの認識を示し、コスト高騰をきっかけとした運賃の底上げが定着する可能性を示唆しています。
航空業界全体がインフレとコスト圧力に直面するなか、需要の力強さを背景にしたユナイテッド航空の運賃戦略は、今後の国際線チケット価格のトレンドを占う重要な試金石となりそうです。Photo : Scott Kirby




