2026年4月27日、ユナイテッド航空のスコット・カービーCEOは、競合するアメリカン航空に対して大型合併の打診を行っていたことを公式に認めるとともに、アメリカン航空側が対話を拒否したため、この構想を断念したことを明らかにしました。実現すればアメリカ航空業界において最大規模となる「メガキャリア」の誕生でしたが、本格的な交渉に入る前に幕を閉じることとなりました。
カービーCEOは同日に発表した声明のなかで、ここ数週間にわたりアメリカン航空に接触を図っていた経緯を明らかにしました。同氏が描いていたのは、人員削減やコストカットを目的とした過去の業界再編とは異なり、「成長」を第一に掲げた大胆なビジョンでした。数万人規模の新たな雇用を創出し、地方都市や国際線のネットワークを拡大させることで、国際市場において圧倒的なシェアを持つ海外の航空会社に対抗しうる「世界最高の米国航空会社」を設立する狙いがあったと説明しています。
しかし、この壮大な構想に対する周囲の反応は厳しいものでした。アメリカン航空は4月中旬の段階で「合併に関する議論には一切関与しておらず、関心もない」と公に拒絶し、ロバート・アイソムCEOも「反競争的であり、顧客にとって不利益になる」と一蹴しました。さらに、ドナルド・トランプ大統領もテレビ番組のインタビューで、両社がそれぞれ単独で好調な業績を上げていることを理由に挙げて「合併は好ましくない」と公然と反対を表明し、政治的および独占禁止法上の強い逆風が吹いていました。
カービーCEOは、「顧客にとって素晴らしい結果をもたらし合併を成功させるためには、同じビジョンを共有する意欲的なパートナーの存在が不可欠だ」と述べ、アメリカン航空が公に扉を閉ざした以上、これほど巨大なプロジェクトは実行不可能であると結論づけました。今回の統合構想は幻に終わりましたが、ユナイテッド航空は今後も11万5,000人の従業員とともに、同社独自の顧客サービス向上と成長戦略を独自に推し進めていく方針を強調しています。Photo : Scott Kirby




