マレーシアを拠点とするエアアジア・グループが、エアバスのA220を約150機発注する見通しであることが明らかになりました。現地時間5月6日にも、A220の最終組み立て工場があるカナダのミラベルにおいて正式な発表が行われる予定です。契約が成立すれば、同型機における過去最大規模の発注となります。
これまでエアアジアは、A320ファミリーを中心に機材を統一し、座席あたりの運航コストを極限まで下げるビジネスモデルでアジア最大のLCCへと成長を遂げてきました。現在もA320ファミリーを中心に多数の未受領機を抱えている同社ですが、今回のA220の大型発注は、これまでの機材戦略における明確な転換点を示すものと言えます。
最大の狙いは、機材の適正サイズ化によるネットワークの再構築と新規需要の開拓です。約180席クラスのA320では高い搭乗率を維持し採算ラインに乗せることが難しい、需要の少ない地方路線や二次都市間の直行便において、座席数の少ないA220は極めて高い柔軟性を発揮します。これにより、既存の主力機では参入リスクの高かった未開拓のニッチ市場への進出を加速させることが可能となります。
今後の続報において特に注目したいのが、実際に導入される際の「設置座席数」です。LCCであるエアアジアが、このA220でどのような客室仕様を採用するのかは、同社の新たなビジネスモデルを読み解く上で重要な指標となります。A220-300の最大座席数は160席とされていますが、座席あたりのコストを徹底的に切り詰める同社が、機内レイアウトを極限まで高密度化するのか、あるいは一定の快適性を確保するのか、その詳細なスペックが待たれます。
カナダでの発表式典には同国の首相も出席すると報じられており、政財界からも注目される一大プロジェクトとなっています。エアバスにとってもA220プログラムを大きく牽引する歴史的な受注となる一方、エアアジアがこの新機材のスペックをどう活かし、アジアの航空ネットワークを今後どう塗り替えていくのか、業界内外からの関心が高まっています。Photo : Airasia




