株式会社NABLA Mobilityとスカイマークは2026年5月15日、スカイマークが運航最適化ソフトウェア「Weave」を正式に導入したことを発表しました。AIを活用してパイロットの意思決定を支援し、一層の燃料削減を推進する狙いがあります。
スカイマークはこれまで、温室効果ガスの削減を重要な経営課題と位置づけ、機材の刷新や持続可能な航空燃料(SAF)の活用といった包括的な取り組みを進めてきました。しかし、航空機が一定の速度や高度を維持しながら長時間運航する「巡航区間」においては、安全性や定時性の確保との両立、さらには燃料削減効果の厳密な定量評価が難しく、従来は燃料効率の改善が厳しい領域とされていました。
今回導入される「Weave」は、各機体の特性や重量に加え、最新の風向・風速・気温などの気象予報、乱気流のリスクといった各種データをもとに、巡航区画における最適な高度および速度を提案するソフトウェアとなります。従来は各パイロットの経験や限定的な情報に依存して運航方針を決定していましたが、各種情報を統合して燃料消費や到着時刻への影響を可視化することで、より定量的かつ再現性のある運航が可能となります。本システムは、パイロットが使用するタブレット端末(EFB)上のアプリとして、また運航管理者はパソコンのウェブブラウザ上で利用できます。
なおスカイマークは導入に先立ってトライアル期間を設け、明確な燃料削減効果を確認できたことから正式導入を決定しています。今後は巡航区画における運航最適化を通じて、脱炭素化と燃料コストの最適化を推進していく方針です。
スカイマークの本橋学社長は、飛行後のデータを事後に分析する従来の主流手法とは異なり、「Weave」が最新の気象予測等を踏まえて最も燃料消費の大きい巡航区間での最適解を提示する点を強調し、「安全と定時性を大前提としたリアルタイムの意思決定の支援こそ、我々が求めてきたソリューションである」と評価しています。
また、NABLA Mobilityの田中辰治代表取締役兼CEOは、今回の取り組みについて「安全性や定時性を維持しながら、データおよびAI・機械学習といったデジタル技術を活用した意思決定の高度化を現場に根付かせていく重要な一歩」と位置づけ、スカイマークとの連携を通じて新たな運航の在り方を共に実現していく意気込みを語っています。Photo : Skymark
スカイマーク「国内線は利益なき繁忙という課題に直面」他社を含めコストに見合わない恒常的セールの抑止や燃油サーチャージの導入を提言




