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ボーイング、737-10型機にシリーズ最高性能の新型ブレーキを搭載 1秒間に200回の自動制御

 新型ボーイング737-10は、これまでの737型機にはなかったことを実現できます。それは、約20万ポンド(9万キログラム以上)の重量で離陸することです。これにより、航空会社は最大230人の乗客を運ぶことができるようになります。

 しかし、飛行機がより多くの乗客を乗せて重くなるということは、それだけ「止まる」ためにより強い力が必要になることを意味します。もし離陸に向けて滑走している途中で急ブレーキをかけて止まらなければならない場合(RTO:離陸中止)、時速320キロメートル以上で走る巨大な鉄の塊を、滑走路の端までに安全にピタリと止めなければなりません。

 このとき、飛行機が猛スピードで前に進もうとする莫大なエネルギーは、すべてブレーキの摩擦によって「熱」に変わります。エンジニアチームは、この凄まじい熱に耐え、どんな状況でも確実に機体を止めるために、737シリーズ史上最も強力なブレーキシステムを開発しました。その秘密は、大きく分けて「部品の強化」と「賢いコンピューター制御」の2つにあります。

1. ブレーキの部品を増やして熱を吸収する(ハードウェアの強化)

 これまでのブレーキよりも強力なストッピングパワーを生み出すため、エンジニアたちはブレーキを作動させるための「ローター」と呼ばれる円盤状の部品を1枚追加し、合計5枚に増やしました。これは、自転車や自動車のブレーキパッドをより分厚く、強力なものに交換するのと同じような仕組みです。

 部品を増やしたことで、ブレーキを強く締め付ける力が増しただけでなく、発生した膨大な熱を吸収できる容量も大きくなりました。さらに、ブレーキから出た高熱がタイヤに伝わってパンクしてしまうのを防ぐため、特別な「熱シールド(遮熱板)」も新たに取り付けられています。

2. 1秒間に200回もブレーキを微調整する頭脳(ソフトウェアの進化)

 新しいブレーキは、ただ頑丈なだけではなく、とても「賢い」のが特徴です。自動車の急ブレーキでタイヤがロックして滑るのを防ぐ「ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)」をご存知でしょうか。737-10のブレーキシステムには、これの超高性能版が搭載されています。コンピューターが「5ミリ秒(1秒間に200回)」という目にもとまらぬ速さでブレーキの強さを自動で微調整します。これにより、雨で濡れた滑走路や凍結した路面などの悪条件でも、タイヤを滑らせたり破裂させたりすることなく、最も安全で効率よく機体を減速させることができます。

 また、離陸直後に車輪を機体にしまう際にも、部品に余計な負担がかからないよう、空中で回転している車輪に優しくブレーキをかける機能も備わっています。

 何年にもわたる実験室でのテストと数百時間の飛行試験を経て完成したこのブレーキは、急激な減速のショックを和らげるという「乗り心地」の面でも緻密に計算されています。多くの乗客を乗せて世界中の空のネットワークを支えることになる737-10の足元には、いざという時に乗客の命を守る最新技術がしっかりと詰め込まれています。Photo : Boeing

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