日本航空(JAL)は2026年5月20日、コーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)1号ファンドを通じて、量子コンピューティング技術などを有するエー・スター・クォンタム(A*Quantum)へ出資したことを発表しました。量子技術を活用し、全社的なデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進と新たな価値創出に取り組みます。
航空事業は、運航、客室、整備、空港オペレーションから間接部門に至るまで、多岐にわたる複雑な制約条件の基で成り立っています。近年、データ量の増加や業務の複雑化に伴い、従来の経験則や既存システムだけでは迅速かつ最適な意思決定が困難になりつつあることから、JALは課題解決に量子コンピューティング技術の活用が不可欠であると判断しました。
両社はこれまでも協業を進めており、2023年7月よりJALエンジニアリングにおいて「航空機運航整備計画の自動最適化ツール」を共同で開発しています。2026年3月には同ツールの正式運用を開始しており、ベテラン社員の経験則に頼っていた複雑な計画策定において、大幅な時間短縮という一定の成果を上げています。今回の出資は、この整備領域での実績を踏まえ、全社的な生産性向上や新規事業創出へとつなげる戦略的な一歩となります。
今後は、整備領域での先行事例をモデルケースとし、JALグループ各社が抱える課題に対して先端技術を積極的に活用していく方針です。さらに、実用性が確認されたソリューションについては、業界を問わず将来的な外部提供の可能性も検討していくとしています。




