ボーイングのケリー・オルトバーグCEOは、CNBCのインタビューに応じ、ワシントン州のエバレット工場に新設した「737MAX」の最終組立ラインを2026年7月6日より正式に稼働させる方針を明らかにしました。これまで大型のワイドボディ機専用だったエバレットにナローボディ機の生産ラインが立ち上がるのは、歴史的な転換点となります。停滞していたMAXシリーズの生産・引き渡しが加速する見通しとなったことは、同型機を発注しているANAやJAL、そしてすでに導入を開始したスカイマークなど、日本の国内エアラインの機材計画にとっても大きな朗報となりそうです。
オルトバーグCEOが語ったところによると、新たな組立ラインは「737ノース・ライン」と呼ばれています。生産レートについては、年初に月産42機に抑えられていた体制から、連邦航空局(FAA)の審査をクリアして月産47機ペースへの引き上げに踏み切っており、新ラインの本格始動により2027年中には月産52機体制、将来的には63機体制への増産を目指します。2024年1月のアラスカ航空機によるドアプラグ脱落事故以来、FAAから課されていた厳しい生産上限規制(キャップ)や監査を乗り越え、ようやく本格的な反転攻勢の足場が整った形です。
注目すべきは、このエバレットの新ラインにおいて、シリーズ最長胴型である「737MAX10」の製造からスタートする点です。MAX10は現在もFAAによる型式証明の審査中ですが、オルトバーグCEOはインタビュー内で「2026年末までにFAAの承認を得られる見込み」と明言しました。認証取得と同時に初号機を速やかに引き渡せるよう、先行して生産を立ち上げる戦略を進めています。
スカイマークは今年4月に日系エアラインとして初めて737MAX8を受領し、5月末から羽田~福岡線で就航させたばかりです。同社はさらに超長胴型の「737MAX10」の導入も計画していますが、型式証明の遅れが中長期の成長戦略における懸念材料となっていました。今回、MAX10の動向に具体的な目処が立ったことは、同社の今後の路線計画に確実性をもたらします。
また、ANAとJALも737MAX8の受領を控えている状況となっており、今回のボーイングの生産体制の向上は日本のエアラインの各社にとって機材計画の確実性を高めるものとなります。Photo : Boeing




