中東の航空専門メディア「Aviation World Group」の報道により、ある航空会社がサウジアラビアのリヤドと成田空港を結ぶ直行便の就航に向け、予備申請を行ったことが明らかになりました。報道によると、早ければ2026年10月から2027年3月までの冬スケジュール期間中に運航が開始される見込みであるとしています。
具体的な航空会社名は伏せられているものの、サウジアラビアが進める最新の航空戦略の方針を踏まえると、新規設立された同国の国営キャリア「リヤド航空」による申請である可能性が高いと考えられます。
サウジアラビアは現在、国家戦略「ビジョン2030」のもとで、首都リヤドをビジネスや観光のグローバルハブとし、ジェッダを既存の「サウディア(サウジアラビア航空)」の拠点とするデュアルハブ戦略を推進し、現在リヤド空港は第3滑走路を建設中で、最終形態(2050年フェーズ)は、並行滑走路6本を有する空港へ成長する計画となっています。この「リヤドをメインハブとして世界展開していく」という確固たる国家方針からも、今回のリヤド発着となる成田線の開設はリヤド航空の事業計画と完全に一致します。

同社は今月に入り、主力機となる新造機のボーイング787-9型機の初号機を受領したばかりです。7月のロンドン/ヒースロー線就航を皮切りに、長距離グローバルネットワークの構築を急ピッチで進めており、アジア展開の要として予てから就航に意欲を示していた成田枠確保に動いた可能性があります。なお同社は東京にて客室乗務員の採用イベントを開催するなどしており、これは就航に向けた動きと考えられています。
さらに、同社を率いるトニー・ダグラスCEOにも注目です。同氏は、UAEのアブダビを拠点とするエティハド航空の元CEOとして手腕を振るった経歴を持ち、成田線をはじめとする日本路線の特性や、中東メガキャリア間の熾烈な競争環境を熟知しています。彼が率いるリヤド航空が成田に就航すれば、最新鋭のプロダクトと高品質なサービスを武器に、日本のビジネスおよびレジャー需要の獲得に向けたアグレッシブな展開が期待されます。
仮に今年の冬期スケジュールからの就航が確定となれば、エミレーツ航空やカタール航空、そしてダグラス氏の古巣であるエティハド航空といった既存の中東メガキャリアがしのぎを削る日本〜中東・欧州線のシェア争いは、かつてない激しさを増すことになります。今後の日本の国土交通省による正式な事業認可や、航空会社からの公式発表が待たれます。Photo : PIF




