国土交通省は2026年6月12日、日本航空(JAL)に対し、客室乗務員の不適切な行為および不十分な安全管理システムに関して厳重注意を行いました。同省はJALに対して事案の要因分析を求め、飲酒対策を含む安全確保の意識再徹底や、アルコール検査体制の再構築といった再発防止策を検討の上、同年7月17日までに文書で報告するよう指示しています。
今回の処分は、本年5月23日に運行されたJAL252便(広島発羽田行き)において発生した事案を受けたものです。同便に乗務予定だった客室乗務員2名が、乗務前日に会社の運航規程に違反する飲酒を行いました。そのうち1名の先任客室乗務員が事前検査(社内検査)でアルコールを検知し乗務を取りやめた結果、乗務員の交代に時間を要し、当該便に42分の遅延が生じました。
国土交通省の発表によると、当該先任客室乗務員は時間経過によるアルコール濃度の低下を期待し、本来であれば宿泊先を出発する前に実施すべき事前検査を、空港に出頭するまで意図的に遅らせていました。さらに、これら2名の客室乗務員は会社の聞き取りに対して虚偽の報告を行っており、乗務前日の飲酒に関する規定違反の事実を隠蔽しようとしたと認定されています。
また、同乗予定だった他の客室乗務員から当該先任客室乗務員に対して、事前検査を実施するよう再三の指摘が行われていました。しかし、組織としてこのような状況を把握できず、乗務可否を速やかに判断できなかったことから、同省は安全管理システムが十分に機能していなかったと指摘しています。JALにおいては過去にも繰り返し飲酒事案が発生しており、社員一人一人への安全意識が未だに徹底されていないと厳しく批判されました。国土交通省航空局は、同社において安全運航のための体制が維持されるよう、引き続き指導監督を行っていくとしています。
羽田空港D滑走路におけるゴムジョイント破損および連続するタイヤバースト事案 破損部は2022年8月に確認も経過観察を継続




