国土交通省は、羽田空港D滑走路で発生したゴムジョイント破損事案を受け、実施された緊急補修工事の詳細を明らかにしました。この事案は、5月29日にD滑走路の接続部でゴムジョイント内の鉄板がめくれ上がっていることが確認され、滑走路が一時閉鎖されたものです。

D滑走路の「埋立部」と「桟橋部」を繋ぐ接続部には、温度変化等による伸縮に対応するためのゴムジョイントが設置されており、内部には航空機の荷重を面で分散させるための鋼製部材が埋め込まれ、一体化されていました。しかし、今回の事案では何らかの原因で表層のゴムが剥離し、内部の鋼製部材が露出してめくれ上がる事態となりました。
事案発生当日である5月29日の滑走路閉鎖時に行われた緊急復旧工事では、まず、めくれ上がって露出した鋼製部材を切断し、完全に撤去する措置が取られました。その後、鋼製部材を撤去したことによって生じたゴムジョイント内の空洞部分に対し、常温補修材を充填して表面を平滑に整える作業が行われました。この一連の応急処置により、同日午後1時46分にD滑走路の運用が再開されています。


1.予防保全措置(6/3までに完了)
• 5/29の破損箇所①-Aについて、現時点で鉄板のめくれ上がりが発生した原因を特定できていないが、鋼製部材を覆う表層ゴムが剥離していた
• このため、滑走路・誘導路上で表層ゴムが剥離している部材①-B、②~⑤については、破損箇所同様に鋼製部材を撤去、ゴムジョイントの空洞部分に常温補修材を充填する予防保全措置を実施
2.基盤施設点検の強化(5/30から実施)
• これまで月1回実施してきたゴムジョイントの点検について、事案発生以降、週2回(月8回)に強化
3.飛行場面及び舗装面の点検の強化
• 当面、今回の復旧箇所及び同構造の誘導路について、重点的な状況確認を実施
さらに国土交通省は、今回破損した箇所(1.36m分)の復旧にとどまらず、再発防止に向けた予防保全措置として周辺の補修工事も実施しました。現時点で鉄板のめくれ上がりは発生していないものの、破損箇所と同様に鋼製部材を覆う表層ゴムの剥離が進行している部材が複数確認されています。対象となったのは、破損箇所の残り部分(0.64m)と、他の4箇所のジョイント(各2m)です。これらの箇所が将来的にめくれ上がるリスクを排除するため、破損箇所と全く同じ手法を用いて、事前に鋼製部材を撤去し、空洞部分に常温補修材を充填する工事が行われました。この予防保全工事は6月3日までにすべて完了しています。
国交省はこれらの緊急補修工事に加え、これまで月1回だった該当ゴムジョイントの点検を週2回(月8回)へと大幅に強化しました。今後は対策検討委員会において、ゴムが剥離し部材がめくれ上がった根本的な原因の究明を進める方針です。Photo : 国土交通省
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