FSC 機材 航空ニュース

エティハド航空、本日2026年6月17日より東京/成田~アブダビ線にA380型機を投入

 アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビを拠点とするエティハド航空は、本日2026年6月17日(成田発は18日)より東京/成田〜アブダビ線に総2階建ての超大型旅客機「エアバスA380型機」の投入を開始します。同社のA380が日本路線に就航するのはこれが初めてとなります。

 同機には、民間航空機で唯一となる3部屋構成(リビング、ベッドルーム、専用シャワー)の超豪華スイート「ザ・レジデンス」や、独立型ベッドを備える「ファーストクラス・アパートメント」といった、他社にはない最上級クラスが設定されています。これにより、日本とUAEを結ぶビジネス客や、中東を経由して欧州へ向かう富裕層旅行客の需要を強力に囲い込む狙いがあると考えられます。

 また、コロナ禍を経て日本へのインバウンド需要が急拡大を続ける中、座席数の大幅な増加はそのまま提供キャパシティの強化に直結します。大型機の投入により、エティハド航空は日本市場での存在感を一段と高めることになります。

 そして長く続いていた中東情勢の緊張状態にようやく戦争終結の道筋が見え始めたことで、世界の航空ネットワークにおける「中東ハブ」の優位性が再び高まりつつあります。地政学的リスクの低下は、中東を経由したグローバルなビジネスおよび観光需要の本格的な回復を意味します。これを受け、中東の3大キャリアと呼ばれるエミレーツ航空、カタール航空、そしてエティハド航空の間では、旺盛な需要を取り込むための熾烈な競争が予想されます。

 エミレーツ航空が長年A380を中心とした豪華なサービスでブランド力を誇示し、カタール航空が質の高いビジネスクラス(Qsuite)で高い評価を得る中、エティハド航空は長らく続いた機材の最適化から一転し、あえて「ザ・レジデンス」を搭載したA380をアジアの主要市場である東京に投入する決断を下しました。

 これは、エティハド航空が単なる輸送規模の拡大だけでなく、ラグジュアリー路線のトップランナーとして中東エアラインの覇権争いをリードしていくという強力なメッセージと受け取ることもできます。空の旅が再び活況を呈する中、アブダビ発の「空飛ぶホテル」は、激化する航空業界の競争において重要な切り札となるはずです。

 なお同社のA380型機においては、以前の計画では7機までの復帰を決め残る3機は退役させる予定でしたが、この計画を変更し、追加で2機のA380を復帰させ、2027年までに9機体制とする計画となっています。

【運航スケジュール】
EY0801 成田18:00→00:20+1アブダビ デイリー
EY0800 アブダビ21:25→12:45+1成田 デイリー
機材:A380 Photo : Etihad Airways

利用者は半減、それでも飛ぶ。「中東エアライン」が危機下でも7割の搭乗率を維持する、したたかな国家戦略

エティハド航空のA380初号機が高級時計に、UAEのAIM社が380本限定で約50万円で販売

エティハド航空、10年後までに保有機材を150機に倍増し利用客数は年間で3倍となる3,000万人まで拡大させる方針