米国空軍は19日、次期大統領専用機への移行を支える「VC-25Bブリッジ機」がアンドルーズ空軍基地の大統領空輸群(Presidential Airlift Group)に正式に到着したと発表しました。新たな赤、白、青の塗装と政府向けの最終改修を終えた同機は今後、実運用に向けた最終試験であるコミッショニング・フライトを開始します。


このブリッジ機が導入された背景には、現在運用されている「VC-25A」の老朽化があります。大規模なメンテナンス期間が長期化するなか、本来の次期大統領専用機であるボーイングVC-25Bが正式に就役するまでの間、大統領の安全な空輸任務に空白を生じさせないための重要な措置となります。
今後行われる就役飛行は、機体改修の「最終試験」と位置づけられています。ホワイトハウスの運用チームが任務遂行能力を検証するとともに、最高司令官である大統領を安全かつ確実に輸送するためのプロトコルを最終確認します。これらのテストが無事に完了次第、同機はVC-25AやC-32といった現行の空輸フリートに正式に加わり、大統領の任務をサポートすることになります。
今回のブリッジ機の改修にあたっては、内装の美観よりも「任務の確実性」が最優先されました。以前の所有者が使用していた内装レイアウトを最小限の変更にとどめる一方で、大統領の安全確保や機密性の高い通信環境の構築においては一切の妥協を排除し、最高水準の技術が搭載されています。
トロイ・メインク空軍長官は、「最高司令官の安全とセキュリティは我々の最優先事項です。大統領の任務に求められる高い基準を維持しつつ、納入を加速させるための要件を最初から慎重に評価してきました。この取り組みは、米国空軍が品質、セキュリティ、信頼性を犠牲にすることなく迅速に行動できることを証明しています」と述べました。
また、ケネス・ウィルズバック空軍参謀総長も、「ブリッジ機を大統領に納入できたことを誇りに思います。不可能だと思われていたスケジュールの前倒しを実行し、安全で信頼性の高い空中指揮所を提供することができました」と語り、プロジェクトの成功を強調しました。
部隊の運用準備はすでに昨秋から進められてきました。パイロットや整備士の訓練のためにアトラス航空の747-8Fをリースしたほか、クルー全体の専属訓練機としてルフトハンザ航空から747-8iを購入しています。さらに、今年1月には機内を完全に再現した3Dモックアップが納入され、就役飛行に先立って入念な習熟訓練が行われてきました。
米空軍が官民の枠組みを超えて推進したこのブリッジ・プログラムは、迅速かつ安全な能力提供の新たなモデルケースとなり、今後の大統領専用機運用に向けた強固な基盤となります。Photo : U.S Air Force




