エミレーツ航空の貨物部門であるエミレーツ・スカイカーゴは2026年6月24日、東アジアおよび東南アジアにおける貨物輸送ネットワークの戦略的拡大を発表しました。同地域の新興・既存の製造拠点と、中東、欧州、米州などの需要の高い主要市場との接続性を強化するため、貨物専用機の運航頻度や就航地を大幅に拡充します。

背景にはグローバル輸送への需要の高まりがあります。2025/26年度において、同社は東アジアおよび東南アジアの12市場から、前年度比約5%増となる43万9,000トン以上の貨物を輸送しました。エミレーツ・スカイカーゴ部門上級副社長のバドル・アッバス氏は、同地域を「世界経済を支える重要な製造・輸出拠点」と位置づけ、先進技術製品や生鮮食品、世界的なeコマース需要を支えるために、継続的に輸送能力を拡充していく姿勢を示しています。
今回の戦略的拡大により、アジアの主要なハブ空港における貨物便の増便や路線再開が順次実施されます。日本市場においては、成田国際空港への貨物専用便が5月22日より週1便から週2便へと増便されました。関西国際空港への週2便と合わせ、日本とドバイを結ぶ直行便は週4便体制となり、自動車や電子機器、医薬品など日本の高度な製造業を支える輸送需要を強力にサポートします。
また中華圏では、香港への貨物便を週37便体制に拡大し、より高い柔軟性を提供しています。中国本土では工業拠点の鄭州へ週3便を運航するほか、ハイテク機器の輸送需要が増加する台湾・台北への便も週1便から週2便へと拡充しました。
東南アジア方面では、シンガポール発の貨物専用便を再開し、ムンバイ経由でドバイへ週1便運航します。加えて、タイ・バンコクへの週1便やベトナム・ハノイへの週4便の貨物便も引き続き維持され、生鮮食品や精密機器などの安定したサプライチェーンを確保しています。同社はこうした貨物専用機による輸送に加え、同地域で現在週320便以上運航されているワイドボディ旅客機のベリースペース(床下貨物室)も最大限に活用しており、毎週12,000トンを超える圧倒的な輸送能力とシームレスな接続性を実現しています。
さらに、特殊な取り扱いを必要とする貨物に対しては、独自の専門輸送サービスを展開し、高付加価値製品の安全なグローバル供給を支えています。最先端電子機器向けの「Emirates Vulnerable」、生鮮食品の鮮度を保つ「Emirates Fresh」、厳格な基準が求められる医薬品やバイオ関連資材向けの「Emirates Pharma」および「Emirates Vital」などがその中核を担います。
なお、エミレーツ・スカイカーゴは6月24日から26日にかけて中国で開催されているアジア最大級の航空物流展示会「Air Cargo China 2026」に出展しており、業界の主要企業や輸出業者との連携をさらに深めていく構えです。Photo : Emirates




