エミレーツ航空の貨物部門であるエミレーツ・スカイカーゴは、旅客機から貨物機へ改修されたボーイング777-300ERSFの商業運航を開始しました。初便は香港を出発し、100トン以上の貨物を満載して同社の拠点であるドバイへと到着しています。旅客便と貨物便の両方を展開するコンビネーションキャリアとして、同型機をフリートに導入・運航するのはエミレーツ航空が世界初となります。


777-300ERSF(通称:The Big Twin)のグローバルなローンチオペレーターとしては、アメリカの貨物専用エアラインであるカリッタ航空が先行しています。しかし、コンビネーションキャリアであるエミレーツ航空による今回の導入は、自社の旅客機部門で運航していたボーイング777-300ERを貨物機へ改修し、再び自社の貨物フリートへ投入したという点で、機材ライフサイクルの有効活用を示す重要なマイルストーンとなります。
今回運航を開始した初号機(登録記号:A6-EBK)の改修作業は、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ(IAI)によって実施されました。同機は最大100トンのペイロード能力を備え、貨物容積は811立方メートルに達します。これは標準の生産型ボーイング777F型機と比較して容積が約25%広く、パレット搭載ポジションも10枠多く確保されています。この広大な容積により、近年世界的に輸送需要が急拡大しているeコマース商品など、軽量でかさばる貨物の輸送において極めて高い効率性を発揮します。
エミレーツ・スカイカーゴは、堅調に推移する世界の航空貨物需要に機敏に対応するため、機材拡充を急ピッチで進めています。2026年12月までに今回導入した777-300ERSFの2号機を受領するのに加え、生産型のボーイング777F型機を新たに5機導入する計画です。
さらに2027年以降には、追加で3機の777-300ERSFを受領する予定であり、最終的に同改修型機は合計5機体制となる見込みです。重量物輸送に優れた生産型777Fと、容積能力に特化した777-300ERSFを組み合わせたハイブリッドなフリート戦略を展開することで、同社は多様化する顧客ニーズに柔軟に対応し、グローバルな貨物ネットワークにおける競争力を一層強化していく構えです。Photo : Emirates




