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ボーイング、エバレット工場で「737MAX」の第4最終組立ラインを稼働開始 ANA・JAL・スカイマークの機材計画にも追い風

 ボーイングは現地時間2026年7月6日、ワシントン州エバレットの製造施設において、「737MAX」の4番目となる新たな最終組立ライン(通称:ノースライン)の稼働を正式に開始しました。これまで737シリーズの組み立てはレントン工場に集約されていましたが、エバレット工場で同機が製造されるのは今回が初めてとなります。

 新ラインは、かつて787ドリームライナーの製造に使用されていた広大なスペースを活用して設置されました。ボーイングのケリー・オルトバーグ社長兼CEOが先月、米CNBCのインタビューで「レントン工場の完全なコピーをエバレットに新設する」と予告していた計画が、予定通りに実行された形です。

 今回のノースライン立ち上げにあたり、ボーイングは「LRIP(低率初期生産)」と呼ばれる慎重なプロセスを採用しています。稼働初期はあえて生産ペースを抑え、最初の機体がラインを移動する間に、追加の品質チェックや生産システムの微調整を徹底して行う方針です。オルトバーグCEOは、「生産システムが完全に安定し、高品質な製品が保証されない限り、機体を無理に送り出すことはしない。システムが準備万端だと示して初めて次のステップへ移行する」と述べ、近年の品質問題を背景とした安全性重視の姿勢を強調しています。

 現在、レントン工場にある3つの既存ラインは、今夏中に月産42機から47機への増産を予定しています。今回稼働したエバレットの新ラインは、これら既存ラインを補完する役割を担い、ボーイングが掲げる「2027年初期までに月産52機体制」という長期的な生産増強計画の要となる見込みです。サプライチェーンの状況についても、今後の増産レートを支えるに十分な安定性を確保しているとされています。

 この世界的なベストセラー機の生産拠点増強は、日本の航空業界にとっても極めて重要な意味を持ちます。現在、国内では全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)が次世代主力機として737MAXシリーズの受領を控えているほか、すでに初号機の受領を果たしているスカイマークも、今後の継続的な機材導入を予定しています。

 世界的な航空需要の回復に伴い、新型機の納入遅延が各社の路線網拡大や機材更新プランのボトルネックとなってきた中、ボーイングが生産ラインを4本に拡大し、供給体制を本格的に強化したことは、日本の3社が進める中期経営計画や機材更新計画において、大きな追い風となることは間違いありません。品質管理の徹底と増産を両立できるか、エバレットの新ラインの今後の推移に世界の航空関係者から熱い視線が注がれています。Photo : Boeing

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