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成田空港、3,500m化するB滑走路延伸部に並行誘導路を整備し2029年度に先行供用へ 着陸は当面2,500m運用を維持

 2026年7月10日に開催された「成田空港滑走路新増設推進協議会」において、成田空港の更なる機能強化事業のうち、B滑走路延伸部の先行供用に関する詳細な方針が明らかになりました。現在の2,500mから3,500mへの延伸が計画されている同区域については、必要な用地の99.5%を確保したことから、追加工事等を経て2029年度内の供用開始を目指します。

 B滑走路の3,500m化は、成田空港のハブ機能強化において極めて重要な意味を持ちます。これまでB滑走路では、滑走路長による離陸重量制限を受けていたB747-8やB777-300ERといった大型機材の運用に制約がありました。延伸によりこれらの機材が重量制限なしで離陸可能となるため、北米や欧州などを結ぶ長距離便や大型貨物便の新規就航・増便が容易な環境が整います。さらに、4,000mを有するA滑走路が閉鎖された際にも同等の代替性が確保されるため、空港全体の運航の安全性と安定性が大幅に向上します。

 一方で、2029年度内の先行供用開始時点での運用ルールは、現行体制が概ね維持されます。年間発着枠は34万回のままとし、運用時間も6時から23時(22時台の便数制限を含む)から変更されません。運用上特に注目すべき点は、離陸には3,500mをフル活用するものの、着陸については現状と同じ2,500mでの運用にとどまるという点です。出発と到着が混合した運用において3,500mで着陸を行うためには、更なる追加工事が必要となるためです。着陸機の通過高度についても、先行供用時点では北側・南側ともに現行と同じ高度が維持され、北側からの着陸高度が下がるのは3,500m着陸整備の完了後となります。

 インフラ面での追加整備も進められます。3,500mを活用して南側へ離陸するためには、延伸部に平行する新たな誘導路の整備が不可欠となります。この新設される平行誘導路が既存の防音堤と干渉するため、地元の意向を踏まえ、防音堤を防音壁へと変更するなどの施設改修が計画されています。

 周辺地域への環境対策に関しても、先行供用時(発着枠34万回)の騒音予測コンターが提示されました。B滑走路西側の空港用地および県道の一部で66dBを超える区域が存在するものの、当該区域内には騒音特措法における防音構造の対象となる住宅や学校、病院等の施設は存在していません。全体として、すべての区域が概ね発着回数50万回を前提とした現行の騒音対策範囲内に収まることが確認されており、NAAは引き続き地域の生活環境保全に配慮しながら事業を推進する構えです。Photo : NAA

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