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エアバス、次世代ナローボディ機向け「Wing of Tomorrow」の飛行テストを開始へ A321neoに主翼延長部を搭載し折り畳み式を想定

 エアバスは7月21日、2030年代の実用化が見込まれる次世代ナローボディ機(A320neo後継機)の開発を見据え、高スパン主翼の性能を評価するための新たな飛行テストキャンペーンを開始すると発表しました。次世代の航空業界を牽引する革新的な技術として、CFMインターナショナルが開発を進めるオープンファン型エンジン「RISE」との組み合わせが有力視される中、機体構造の最適化に向けた重要なステップとなります。

 このキャンペーンでは、今後3年間にわたって実物大の「主翼延長部」を設計・製造し、テストベッドとなるA321neoに搭載して実際の飛行環境下での検証を行います。数メートルに及ぶこの延長部は、将来的な「折りたたみ式主翼(フォールディング・ウィング)」が飛行中に完全に展開された状態を再現するものです。延長部分には包括的な計測機器が搭載され、翼長を伸ばすことが機体の操縦性や飛行中の挙動にどのような影響を与えるのか、詳細なデータが収集されます。

 現在、次世代ナローボディ機のパワープラントとしては、現行機比で20%以上の燃費改善を目指すオープンファン構造の「RISE」プログラムが本命視されています。しかし、RISEのような超大口径エンジンを搭載するためには翼下の地上高が確保が課題となるほか、空力効率を最大限に高めようと主翼を長く細くすると、今度は既存の空港ゲート制限に抵触してしまいます。今回の飛行テストで検証される「折りたたみ機構」を備えた新設計の主翼は、これらの物理的な制約を克服し、革新的な次世代エンジンと超高効率主翼の融合による「現行機比20〜30%以上の効率改善」を実現するために不可欠なアプローチです。

 「Wing of Tomorrow」プログラムの責任者を務めるスー・パートリッジ氏は、「主翼は飛行効率を向上させる上で最も大きな役割を果たす要素の一つであり、だからこそ次世代の単通路機にとって極めて重要です。今回の飛行テストにより、従来の設計の限界に安全に挑み、より長い主翼がもたらす恩恵を探求することが可能になります」と述べています。

 なお、エアバスは並行して、イノベーション部門「Airbus UpNext」を通じ、「eXtra Performance WING」の実証機の開発も進めています。こちらは鳥の羽ばたきなど自然界から着想を得ており、飛行状況に合わせて翼の形状を動的に変化させることで空力効率を最大化する技術です。次世代エンジンの進化と歩調を合わせるように、エアバスは航空機の基本形状そのものを根本から見直す技術実証を加速させています。Photo : Airbus

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