米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の2026年7月26日付の報道により、ユナイテッド航空のスコット・カービーCEOが昨年、デルタ航空のエド・バスティアンCEOに対して合併を打診していたことが明らかになりました。
同紙が複数の関係者の話として伝えたところによると、ユナイテッド航空からの直接の打診を受け、デルタ航空の経営幹部らは予備的な合併による潜在的なメリットを検討しました。しかし、両社間での協議はそれ以上進展することはなく、最終的に双方がこの提案を見送る決断を下したとされています。
また、デルタ航空との交渉が不調に終わった後、カービーCEOはアメリカン航空グループにも同様の合併協議を持ちかけたものの、こちらはアメリカン側から提案を拒否されていたことも併せて報じられています。
これら水面下での大胆な動きの背景には、トランプ政権のもとで大規模な企業合併に対する独占禁止法の審査が寛容になるとの業界内の期待があったとみられています。アメリカの航空市場の大手同士の再編を模索したこの構想は、前例のない規模の市場シェア集中をもたらす案件でした。しかし、実現には連邦政府や州当局による極めて厳しい反トラスト法(独占禁止法)の審査が確実視されており、依然として巨大合併には高いハードルが存在していることも浮き彫りになっています。
航空業界の二大巨頭による統合構想は幻に終わったものの、今回明らかになった一連の動きは、北米市場におけるメガキャリアの覇権争いと業界再編の火種がくすぶり続けていることを示しています。Photo : Scott Kirby




