アメリカのジェットブルーは現地時間7月27日、顧客の多様なニーズに応えるため運賃体系を全面的に見直し、新たに国内線ファーストクラスとなる「BlueFirst」を導入すると発表しました。これにより同社の提供座席は「Main」「EvenMore」「BlueFirst」「Mint」の4つのカテゴリーに再編され、それぞれのクラスにおいて柔軟性の異なる運賃オプションが提供されることとなります。

今回の刷新の目玉となる「BlueFirst」は、フルフラットシートを備える最上級クラス「Mint」が設定されていないエアバスA220型機やA320型機、A321型機などの機材を対象に導入されるプレミアムクラスです。座席にはコリンズ・エアロスペース社製のプレミアム・リクライニングシート「MiQ」が採用され、ミドルシートを排したゆとりある座席配置と、機内食のアップグレードや優先手続きなどの特典が提供されます。既存機材の改修は本年10月より月間約20機のペースで進められ、今年後半から順次サービスが開始される予定です。
今回の改編で特に業界の注目を集めているのが、ファーストクラスにおける「サービスの分離・細分化」の導入です。同社は各機内体験カテゴリーに対し、最安値の「Base」、標準的な「Standard」、柔軟性の高い「Flex」という最大3つの運賃オプションを設定しました。従来、ファーストクラスの航空券には事前座席指定やキャンセル料の特別対応が最初から組み込まれているのが一般的でした。しかし、BlueFirstの「Base」運賃ではこれらの付加価値が基本料金から切り離されており、事前の座席指定が不可となるほか、予約変更やキャンセルには手数料が発生し、払い戻しもトラベルクレジットに限られます。座席位置の指定や元の支払方法への返金といった完全な柔軟性を求める乗客は、上位運賃である「Standard」や「Flex」を選択する必要があります。
こうしたファーストクラスにおけるサービスのオプション化は、デルタ航空やユナイテッド航空といった大手レガシーキャリアも追随している最新の業界トレンドです。「広い座席と上質なサービスは楽しみたいが、座席位置へのこだわりや予定変更の可能性はない」という価格重視のプレミアムレジャー層を取り込める一方で、柔軟性を絶対条件とするビジネス層からは上位運賃を通じて確実な収益を得ることができます。このようにオプション化を進めることで、収益の最大化と幅広い顧客層の獲得を狙う同社の明確な戦略が伺えます。Photo : Jetblue




