ボーイングは2026年7月29日、開発を進めている次世代大型ワイドボディ機「777X」シリーズの「777-9」について、7機目となるテスト機が初飛行を完了したと発表しました。今回の機体は、今後の型式証明取得に向けたETOPSおよび機能・信頼性試験において中心的な役割を担います。初飛行はワシントン州、アイダホ州、オレゴン州の上空で約3時間にわたって行われ、ワシントン州エバレットのペイン・フィールド空港に午後5時35分に無事着陸しました。


今回のテスト機投入において最も重要な焦点となるのが、ETOPS要件のクリアです。ETOPSの規制承認を得ることで、航空会社は着陸可能な代替空港から遠く離れた洋上などの長距離ルートを直行できるようになり、飛行時間の短縮と大幅な燃料削減が可能となります。
ボーイングは今後、広範なデータ分析や各種テストに加え、太平洋や大西洋を横断する洋上ルートを安全に運航し、緊急時のダイバートにも対応できることを実証するための証明飛行を実施する予定です。初代777が31年前の初営業フライトにおいて、民間航空機として初めて就航当初からETOPS承認を得て運航を開始した歴史があるように、777-9もそれを力強く受け継ぐ機体となります。


さらに、ETOPSの検証と並行して実施される機能・信頼性試験では、様々な条件下での日常的な運航をシミュレーションし、路線投入後も機体が安全かつ確実に稼働することを実証します。テスト機の製造および改修・適合性マネージャーを務めるジェレ・マッコイ氏は、今回の初飛行を大きなマイルストーンと評価しつつも、型式証明の取得と納入開始に向けて今後もチームの継続的な連携が必要不可欠であると強調しています。
現在、777-9プログラムはテストフリート全体で累計4,800時間以上の飛行テストを記録しており、今回初飛行した量産仕様の機体がテストに加わることで、2027年に予定されている初号機納入に向けた証明作業がさらに加速することになります。これまでに世界中の顧客から650機以上を受注している777Xファミリーは、民間航空市場の次世代を担う存在として着実に前進を続けています。




