オランダのKLMオランダ航空は、新たに導入するA350型機の初号機「夜警」の就航を再び延期し、路線投入が2026年10月にずれ込むことが明らかになりました。最新の運航スケジュールによると、アムステルダム発トロント・ピアソン行きの初便は、当初予定されていた2026年9月29日から10月9日へと変更されています。
KLMは現在、長距離路線の主力機として22機のA350-900の導入を計画しています。これにより、経年化したA330-200、A330-300、および一部の777-200ERを順次退役させ、機材運用の簡素化を図る方針です。しかし、当初2026年初頭とされていた初号機の引き渡しは度重なるスケジュールの遅れによって2026年後半へとずれ込んでおり、現在に至るまで受領できていません。
さらに、機体の受領遅延以上に深刻な課題となっているのが、客室座席の認証問題です。最初に納入される2機のA350においては、新たな「ワールドビジネスクラス」の座席が設置されているものの、認証プロセスが完了していないため、販売対象外となる見通しです。この状況はルフトハンザ航空がボーイング787型機で直面した新シートの認証遅延トラブルに類似しています。
収益の柱であり、新たな顧客体験の目玉となるはずのプレミアムキャビンを販売できないことは、同社にとって単なる不都合にとどまらない大きな打撃となります。サプライチェーンの制約による機体製造の遅れから座席の認証問題まで、KLMにとって次世代ワイドボディ機の導入は依然として多くのハードルを伴う困難なプロセスとなっています。Photo : KLM




