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元客室乗務員がパイロットを詐称、米大手3社で長年の不正搭乗が発覚 最新の裁判で有罪を認める

 アメリカの主要エアライン3社を舞台に、パイロットの身分を偽造して長年にわたり無料フライトを不正取得していた男が、ハワイの連邦裁判所で詐欺の罪を認めました。航空業界の福利厚生システムを悪用した詐欺事件として注目を集めています。

 事件の経緯は2020年1月に遡ります。ダラス・ポコルニク被告は、2017年から2019年までトロントを拠点とする航空会社で客室乗務員として勤務していた経験を持ち、空席がある場合に航空会社従業員が無料または割引で搭乗できる「ノンレブトラベル」の仕組みを熟知していました。同被告はこの知識を悪用し、パイロットを騙る偽造IDバッジを作成しました。2024年10月までの約5年間にわたり、ホノルル、シカゴ、フォートワースに拠点を置く3社(それぞれハワイアン航空、ユナイテッド航空、アメリカン航空とみられています)のフライトを数百回にわたって無償で利用し続けました。さらに悪質なことに、通常の座席にとどまらず、厳格な要件が求められるコックピットのジャンプシートへのアクセスまで要求していたことが明らかになっています。

 この大胆な犯行が発覚したのは2024年のことでした。ある航空会社の従業員が、ポコルニク被告の提示したIDの不自然な記載内容から不審に思い、写真を撮影して元雇用主とされる航空会社に照会を行いました。これが偽造を裏付ける決定的な証拠となりました。

 なお、過去の勤務先とされるカナダの航空会社について、エア・カナダとウェストジェットは自社の雇用記録にないことを明確に否定していますが、ポーター航空はメディアの取材に対して詳細なコメントを控えており、具体的な企業名は現在も伏せられたままです。

 IDの偽造発覚後、ポコルニク被告はパナマへ逃亡しましたが、国際的な捜査網により2025年10月に起訴され、2026年1月に逮捕・米国へ引き渡されました。当初は無罪を主張していたものの、今月上旬に開かれた法廷で一転して有罪を認める答弁を行っています。

 今後の焦点は、2026年12月8日に予定されている量刑の言い渡しに移ります。ポコルニク被告は最大で懲役20年および25万ドルの罰金に直面しているほか、被害に遭った航空会社3社への損害賠償額もこの日に決定される見通しです。航空業界における従業員用トラベルシステムの脆弱性を突いた今回の事件は、セキュリティの根底を揺るがすものとして波紋を広げています。

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