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FAA、一部のボーイング787のファンカウル点検・改修を提案 両エンジン停止リスクに対処、運航への影響は限定的か

 米国連邦航空局(FAA)は2026年8月7日、特定のロールス・ロイス製エンジンを搭載したボーイング787型機(-8、-9、-10)に対し、新たな耐空性改善通報(AD)の規則制定案公告(NPRM)を公示しました。これは、エンジンの損傷がもう一方のエンジンに波及し、飛行中に両エンジンが停止するリスクに対処するための措置です。

 FAAによると、右側に搭載されたエンジンの「左側ファンカウル」において、反対側のエンジンから飛散した破片から内部のコンポーネントを保護する機能が不十分であることが判明しました。万が一、左エンジンで破片が外部に飛び出す破損が発生した場合、その破片が右エンジンのオイルラインなどの重要システムを直撃する恐れがあります。この状態を放置すると、最悪のケースとして飛行中の両エンジン停止という重大インシデントに繋がる危険性が指摘されています。

 対象となるのは、ロールス・ロイス製「Trent 1000」シリーズ(モデル:1000-AE3、-CE3、-D3、-G3、-H3、-J3、-K3)を搭載するボーイング787各型機です。

 今回の提案では、対象機の運航者に対して右エンジンの保守記録の確認、または実地検査を要求しています。検査によって左側ファンカウルに該当の部品番号(725Z2300-307、725Z2300-305、または725Z2300-5003)が確認された場合、ファンカウルの改修や交換が求められます。

 懸念される航空会社の運用への影響ですが、本件に伴う長期間の運航停止といった大規模な混乱は生じない見通しです。FAAの試算によると、対象箇所の保守記録の確認や点検にかかる作業時間は約3時間とされています。また、状態に応じて必要となる改修作業は約6時間、交換作業は約2時間と見積もられています。これらの作業規模であれば、通常の定時整備やライン整備のスケジュールの合間に組み込むことが可能であり、運航ダイヤへの影響は限定的とみられます。

 FAAは、この規則制定案に対するパブリックコメントを2026年9月21日まで受け付けており、寄せられた意見を検討した上で最終的なADを発行します。Photo : Boeing

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