インドのタタ・グループ傘下であるエアインディアにおいて、新たに導入された全パイロット対象の薬物スクリーニング検査の結果、2名のパイロットが予備検査で陽性疑いとなり、乗務停止処分を受けたことが現地メディアの「News18」などの報道により明らかになりました。
今回の薬物検査の義務化は、今月4日に発生したプーケット発デリー行きのAI2379便での重大なインシデントが発端となっています。同便は巡航中、3系統ある油圧システムに複数の不具合が発生し、約4秒間にわたって制御不能に陥りました。これにより機体は高度約300フィート急降下し、乗客・乗員計24名が負傷する事態となりました。さらに深刻な問題として、着陸後に実施された機長の尿検査においてマリファナの陽性反応が検出されました。機長は処方薬の服用を主張しているものの、以前から使用を疑う内部告発もあったとされており、運航の安全性に対する強い懸念が広がっていました。
この事態を重く見たエアインディアは、インド民間航空局(DGCA)が定める「年間10%の無作為抽出」という規定を独自に上回る措置として、8月13日より傘下のエアインディアエクスプレスを含む全パイロット約5,000名を対象とした強制的な薬物検査を開始しました。報道によれば、これまでに約400名のスクリーニングが完了しており、その過程で今回の2名から精神活性物質の反応が検出されたということです。
現在、この2名は飛行業務から外されており、検出された物質が規制薬物か処方薬によるものかを特定するための最終的な確認検査に検体が回されています。同社はその結果を待って最終的な処分を下す方針です。機体の深刻なシステム障害に関する技術的調査が続く中、パイロットの薬物問題が立て続けに露見したことで、急成長を続けるインド航空市場における同社の安全管理体制が改めて問われています。Photo : Air India




