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カンタス航空、次世代機への移行を推進し国際線の高収益化を加速 A330は2030年代半ばに退役完了へ プレミアム需要の成長率はエコノミーの約5倍

 カンタス航空は2026年8月27日、今後の機材更新および路線ネットワーク戦略の全容を明らかにしました。同社は2031年度までに国際線有効座席キロ(ASK)の約70%を新世代機へと置き換え、世界的なプレミアム需要の急拡大を取り込むことで抜本的な収益構造の改革を図ります。

 今回の発表で注目すべき点は、2018年以降、プレミアム需要の成長率がエコノミークラスの約5倍という力強いペースで推移している点です。さらに、プレミアムキャビンのユニットレベニュー(RASK)はエコノミーの約4倍に達しています。この旺盛な需要を背景に、カンタス航空はファースト、ビジネス、プレミアムエコノミーを合わせたプレミアムキャビンの提供割合を、2026年度の19%から2031年度には28%へと大幅に引き上げる計画を示しました。

 このプレミアム化と長距離ネットワーク拡充の中核を担うのが、超長距離直行便を運航する「プロジェクト・サンライズ」です。専用機材となるA350-1000ULR(計12機)は、2027年にシドニー〜ロンドン線、続く2028年以降にシドニー〜ニューヨーク線へ投入される予定となっています。この超長距離ネットワークが全稼働した場合、年間約4億豪ドルの押し上げ効果と、同額の運転資本改善効果をもたらすと試算されています。また、これまで長距離線を担っていた787-9は南米や南アフリカなどの他路線へ順次再配置され、ネットワーク全体の多角化と効率化が推進されます。

 フリート全体の世代交代を進める一環として、超大型機エアバスA380についても、部品調達リスクや維持コストの上昇を踏まえ、当初予定していた2032年頃から前倒しして2028年から順次退役させる方針が示しました。今後はA350-1000LRや787-9などの高効率機材へ置き換えることで、供給座席の最適化と収益性の向上を両立させます。

 さらに、中型機の主力を担ってきたA330ファミリーについても、2026年から2030年代半ばにかけて段階的に退役させます。後継機として787-10やA350LRを導入するほか、航続距離の長いナローボディ機であるA321XLRも積極的に活用する方針です。一例としてパース〜シンガポール線などの短中距離路線において、既存のA330-200(最大271席)からA321XLR(最大200席)へ小型化を図るケーススタディが示されました。この「適材適所」の機材配置により、運航頻度を約2倍に高めて利便性を向上させる方針です。Photo : Qantas

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