去る2026年9月3日、Peach Aviation(以下、Peach)が創業15周年のブランドリニューアルに伴う新制服を発表し、航空業界やファンの間で大きな話題を呼びました。sky-budgetでは速報としてその概要をお伝えしましたが、今回は制服発表会の模様を振り返り、速報記事では掲載しきれなかった多数の未公開カットとともにお届けします。
日本のLCC市場を切り拓いてきた15年の歴史と、現在進行形で進む同社の「カイゼン」、そして次なるステージへ向かうPeachの未来像に迫ります。
■ 創業から15年。日本のLCC市場を牽引し続けた歴史
2012年3月、日本初の本格的LCCとして関西国際空港を拠点に産声を上げたPeach。「空飛ぶ電車」という斬新なコンセプトを掲げ、それまで「特別なもの」だった空の旅を、誰もが気軽に楽しめる身近なものへと変革してきた功績は計り知れません。

鮮やかなフーシアピンクの機体は瞬く間に日本の空に定着し、この15年間、国内LCCのリーディングカンパニーとして常に市場を牽引し続けてきました。代表取締役CEOである大橋一成氏のもと、これまでの成功に甘んじることなく、基本品質をさらに磨き上げる姿勢を見せる同社。今回のブランドリニューアルは、まさに既存の枠組みを打ち破る「次の一手」として位置づけられています。
■ 公開された新制服








大阪・関西万博の日本館アテンダントユニフォームデザインなども手がけたクリエイティブディレクター、中田優也氏が担当した今回の新制服。改めて新制服に目を向けると、ベージュのグラデーションを基調としたカラーリングが、これまでの元気でポップな印象から、上品で洗練された「大人のPeach」へと進化したことを強く感じさせます。


発表会でもひときわ目を引いたのが、客室乗務員と地上係員に共通で導入されたワンピーススタイルなどです。です。これまで男女で異なっていたジャケットとパンツを共通のデザインとし、スタッフそれぞれの個性に合わせた多様な着こなしを可能にした点は、社員の働きやすさを尊重する現代的なアプローチと言えます。また、速報でもお伝えした「謎の桃ポーチ」の中身が、今回は「あめちゃん」であったという発表会での種明かしは会場を大いに沸かせました。こうした所々に遊び心を忘れない点も、いかにもPeachらしい魅力です。


■ 「乗るたび『いいな』が増えていく」たゆまぬ進化を遂げるPeachのカイゼン

Peachの進化は、目に見えるデザインの刷新だけにとどまりません。現在、同社が特設ページで公開している「PeachカイゼンLog」をご存知でしょうか。
「愛あるフライトを、すべての人に。」という軸を守りながら、日々の基本品質を徹底的に磨き上げている記録です。例えば、搭乗券の読み取り端末を携帯型へ刷新したことによる定時運航への挑戦や、関西空港での「お手伝いが必要なお客さま向けのカウンター」の新設、さらにはアプリの利便性向上や自動音声アナウンスの導入による聞き取りやすさの改善など、その取り組みは多岐にわたります。
LCC=単に安い航空会社、というフェーズはとうの昔に過ぎ去りました。「お客さまの声」に真摯に向き合い、1秒、1ミリの改善を積み重ねるこの「カイゼン」の精神こそが、今回のブランドリニューアルを根底から支える原動力となっているのです。
■ 待ち遠しい実機の新塗装。Peachはさらなるステージへ
新制服の着用は2026年10月1日から開始されますが、航空ファンの期待は早くも「来春受領予定の新しいデザインの機体」へと向かっています。


新塗装機のデザインそのものはすでに発表されていますが、今回の制服発表でも実感したように、写真やイメージ図で見るものと実際の仕上がりとでは、また違った印象や魅力があるものです。温かみのある新制服のカラーリングは、この新塗装機や新しい空港カウンターと調和するように計算されています。だからこそ、実際の機体に塗装が施され、太陽の光の下でどのような表情を見せてくれるのか、実機での新デザインとの対面が今から待ち遠しくてなりません。
実機が登場し、制服、空港カウンターとすべてのピースが揃ったとき、Peachが描く新しいブランドの世界観が完全に結実することになるでしょう。
「飛ぼう。新しい方の空へ。」
この新しいキャッチコピーが示す通り、15周年の節目に行われた今回のブランドリニューアルは、単なるお色直しではありません。積み重ねてきた安全と品質(カイゼン)を確かな土台とし、Peachを日本の航空業界において「さらなる上のステージ」へと引き上げる、力強い決意表明です。新制服に身を包んだスタッフたちが、新しい空の可能性をどのように見せてくれるのか、今後のPeachの飛躍に大いに期待したいと思います。




