2026年9月15日未明、ニューアーク・リバティー国際空港にて、イスタンブール行きのターキッシュ・エアラインズ30便(A350-900型機)が、管制からの許可を得ずに滑走路へ進入するトラブルが発生しました。
このトラブルは、同機が離陸のため、滑走路4Lへ向けてタキシングを行っていた際に発生しました。滑走路の停止位置の少し手前で機体が停止していたところ、管制官とパイロットの間で以下の交信が行われました。
管制官:「Turkish 4YT heavy, are you able to continue for the runway?(滑走路に向けて進行を継続できますか?)」
パイロット:「Affirmative.(はい。)」
管制官:「Okay, continue for the runway.(了解、滑走路に向けて進行を継続してください。)」
パイロット:「Continue for runway, Turkish 4YT.」
この交信を受けた同機はそのまま滑走路に進入し、待機の体勢に入りました。しかし、管制官は滑走路への進入を許可した認識はなく、「許可なく滑走路4Lへ進入した」として直ちに滑走路からの退去を命じ、事情聴取のため、電話窓口へ連絡するよう指示しました。
最終的な責任が進入したパイロット側にあることは間違いありません。しかしながら今回の管制官による「continue for the runway」という指示は曖昧なもので、本来であれば、「タキシングを継続し、滑走路4Lの手前で待機せよ(continue your taxi, hold short of runway 4L)」と明確な停止指示を含めるべき場面だったとの指摘もあります。
アメリカの管制では、ICAO標準から逸脱した独自の言い回しや口語表現が使用されるケースが少なくありません。同様のトラブルが発生しているほか、実際の交信においても、ネイティブ特有の早口な英語を一度で聞き取れなかった外航のパイロットに対し、管制官がストレスを溜め、強い口調でまくしたてるように対応する場面が確認されています。
世界各国のパイロットが飛来する国際空港において、安全性の根幹を担うのは誤解の余地のないコミュニケーションです。今回の事案は、アメリカの管制における国際標準用語の徹底と、ヒューマンエラーを誘発させないための体制づくりの重要性が示された例と言えそうです。Photo : Turkish Airlines



