機材 航空ニュース

エアバス、旧A380主翼工場をA321専用ラインへ転換 約1億5,000万ポンドを投資し生産体制を強化

 欧州の航空機メーカーであるエアバスは、イギリス・ウェールズのブロートン工場における大規模な生産ラインの転換と、それに伴う約1億5,000万ポンドの新規投資を正式に発表しました。かつて超大型機「A380」の主翼製造を担っていた同工場の「ウェスト・ファクトリー」が、需要が高まる「A321」の主翼専用製造ラインへと生まれ変わります。

 この大規模な改修は、ベストセラー機であるA320neoファミリーの受注急増に確実に対応するための重要な動きです。現在、同ファミリーの受注残のうち約7割をA321(A321neo、A321LR、A321XLRなど)が占めており、より多くの乗客を乗せて長距離路線にも投入可能な同型機に対する世界中の航空会社からの需要は非常に高い状態が続いています。エアバスはA320ファミリー全体の生産レートを月産75機まで引き上げる目標を掲げており、今回のインフラ刷新はその目標達成に向けたサプライチェーン強化の中核を担うことになります。

 計画によれば、すでに新ラインでの最初の生産に向けた動きが開始されており、2026年末までには施設内の6つ製造ラインが本格稼働する見通しです。また、この施設転換に伴い、ブロートン工場では新たに約480人の高付加価値な雇用が創出されます。そのうち約250人がリニューアルされた新施設に配置され、現地におけるエアバスの総従業員数は約6,500人に達すると見込まれています。

 かつてエアバスの象徴として世界の空を飛んだA380を支えた巨大なインフラが、現代の航空業界の主役であるA321の生産基盤として再生されることは、同社の戦略的転換を象徴する出来事といえ、製造インフラと雇用の構築が着実に進められています。Photo : Airbus

エアバス、中国・天津の第2最終組立ラインから初となるA320neoを中国東方航空へ納入

エアバス、次世代ナローボディ機向け「Wing of Tomorrow」の飛行テストを開始へ A321neoに主翼延長部を搭載し折り畳み式を想定

エアバス、次世代大型貨物機「A350F」の初飛行に向けた最終準備状況を公開 ダンボール塗装の試験機と共に約400時間の飛行試験へ