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政府の救済措置をめぐりカンタス航空とヴァージンオーストラリア航空が対立 政府はヴァージンへの融資を却下する可能性も

新型コロナウイルスの影響により、オーストラリアの大手2社のカンタス航空とヴァージンオーストラリア航空は財務状況が悪化していますが、政府の救済措置をめぐり対立しています。また今後政府がヴァージンオーストラリア航空への融資を却下する可能性もあると一部現地メディアが報じています。

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先日ヴァージンオーストラリア航空は、政府へ14億豪ドル(約930億円)の資金援助を要請した一方でカンタス航空は独自に資金調達を行い約10億豪ドル確保し約1年安定した経営ができるキャッシュを確保したとされています。しかしながら、政府がヴァージンオーストラリア航空に融資する場合、資本市場を正すためにカンタス航空は収益がヴァージン社の3倍であることから42億豪ドルを受ける必要があるとしています。

またカンタス航空のAlan Joyce CEOは、7年連続で損失を計上しているヴァージン社に対し支援するべきでないとの主張を繰り返しており、対するヴァージン社のPaul Scurrah CEOは、カンタス航空は自社に対し損害を与えることを目的とした反競争的行為を行っているとオーストラリア競争消費者委員会(ACCC)へ主張しています。

ヴァージンオーストラリア航空の資本には、エティハド航空、シンガポール航空、HNAグループ、南山グループ、ヴァージングループが大半を占めていることから、支援をするのは政府の役目でないとの意見があり、今後政府は会社存続を望むものの支援を行わないとの見方をする報道もあります。
画像引用:Melbourne International Airport

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