FSC 航空ニュース

アリタリア航空、10月31日までに売却の進展がなければストライキ実行の可能性

2017年5月に事実上2度目の経営破綻をしたアリタリア航空ですが、現在も新しい支援企業を募っている状態が続いており、期限とされる10月31日までに進展がない場合は乗組員側がストライキを実行する可能性があることがわかったとATW ainonlineが報じました。

スポンサードリンク

現在のアリタリア航空は新しいスポンサーが見つかるまでの間イタリア政府によりつなぎ融資が実行されており当初今年4月には支援企業が決定する予定でしたが、企業選定の期限は何度も延期される状況が続いております。
政権交代などの政治的な問題も絡んだことも影響し、アリタリア航空の経営再建計画は長期化しています。

実際に支援企業の噂になったのはルフトハンザグループ、ライアンエアー、ウィズエアー、イージージェット、エールフランス、デルタ航空などの名前があがりましたが、最近の報道では中国国際航空や中国東方航空などの名前もあがるようになっており、先が見通せない状況が続いています。

このような状況下で力をつけてきているのがカタール航空が資本となるエアイタリーです。
エアイタリーはメリディアナ(Meridiana)を2017年カタール航空の支援の下(株式を49%取得)、リブランドされエアイタリーと社名変更をし、CEOのFrancesco Violante氏はイタリアを代表するエアラインへ成長させていくことを目標とし、今後は更なる路線拡大を計画していることを明言しています。

今年は既にニューヨーク線、マイアミ線、バンコク線へ新規就航を果たし今月末にはニューデリー、ムンバイ線の開設を予定しています。
今後もエアイタリーは国際線の拡大を計画しており現在14機の機材数を2022年までに50機(B737MAX20機、B787-8/9 30機)まで増機する計画ですので着実に力をつけてきているエアイタリーの存在もアリタリア航空再建を難しくさせているかもしれません。

アリタリア航空の今後ですが、乗組員側がストライキを実行するとなるとさらなる混乱も予想されるため、利用客は注意が必要かもしれません。

画像引用:Alitalia airlines facebook

スポンサードリンク

エアイタリー、アジア3路線目となるミラノ~ニューデリー線へ10月28日就航