2021年1月29日、HNAグループ(海航集団)の債権者が同グループの破産と再建を海南高等裁判所に申請したことを明らかになっていましたが、2月10日付で正式に受理されたことがわかりました。
これにより同グループは、裁判所指定の管理者のもとで、債権者と調整を行った上で経営の再建を目指すことになり、管理者は、新たな投資家の選定や交渉を行うことが可能となります。
なお最初の債権者会議は、2021年4月12日にオンラインで開催される予定となっています。また傘下の海南航空は、債務725億元(約1兆2千億円)を、海航集団に移転する事を発表し航空事業を維持する姿勢を見せており、今後も航空事業は継続させながらグループの再建を図るものとみられています。
HNAグループは1993年に誕生し、その後事業を拡大し不動産や金融への投資、海外での買収を通じて急速に成長し、中国でも有数のコングロマリットに成長しました。2015年以降には、ヒルトンとドイツ銀行への投資を含む400億ドルの買収に乗り出すなど、世界的にも注目される存在となっていましたが、多くの借り入れに伴う事業拡大というビジネスモデルであったことから、事業が行き詰まった途端、瞬く間に負債が膨れ上がり経営難に陥っていました。
参考記事:新浪科技 Photo : Hainan Airlines