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オーストリア航空、B777-200の一時的な貨物機仕様の運用を終了 対象機は本来の姿に復元

 オーストリア航空は、15ヵ月にわたったB777-200型機の一時的な貨物機仕様の運用を終了することを発表しました。

 新型コロナウイルスの影響を受け、世界的に旅客需要が蒸発し貨物需要が生まれたことから、多くのエアラインが旅客機から座席を取り除き一時的な貨物機仕様へと改修し、オーストリア航空も2機(OE-LPA、OE-LPC)のB777型機を改修しました。

 これらの機体は一時的な改修期間において4,500トンの救援物資を輸送し、159回の長距離フライトを行いました。救援物資の中には、2億個の防護マスク、3,000万個の検査キット、1,500万個以上の医療用手袋が含まれており、これらの物資はオーストリアだけでなく、ドイツやイタリアにも空輸され、重要な任務を遂行したと同社COOは称えています。

 今回同社は、この2機を本来の活躍の場に戻すために座席を再設置し復元させており、7月以降のアメリカなどへの長距離国際線の運航再開へ備えます。同様の改修を行ったエアラインは、今後ワクチンの接種に効果による航空需要の回復に対応するため、同様の措置を行っていくと推測されます。

 なおボーイング777型機2機の客席の撤去と再設置には、1機あたり約1,000時間の作業時間を要したことが公表されています。Photo:Austrian Airlines

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