2025年12月5日、国土交通省は、国内各社の収益が悪化している国内線において、航空会社間でダイヤ調整を認める方針を示しました。
住民の生活に必要な路線などにおいては、便数調整や運航社集約を行う場合(ケースC・D)であっても、現行航空法の規定により、「航空輸送需要の減少により事業の継続が困難と見込まれ」、「地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保」する目的で行う共同経営であれば、独占禁止法の適用除外を受けて実施できる余地があるとしました。なおここで言う「共同経営」とは、協調する各社間での運賃プール(運賃収入の集約・分配)を伴う必要はありません。
現行の航空法上の規定では、例として離島路線において運航している2社が、当該路線について需要の低下により採算がとれなくなったことから、地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保するために締結する共同経営に関する協定が独禁法除外となりますが、これに該当する協定として国土交通大臣の認可を受けた事例は0となっています。
また多様な利用者、目的に利用される高需要路線においては、運賃・料金、運航便数及び運航路線等競争手段に関する制限を伴わない協定であれば、原則として独占禁止法上問題とはならないと公正取引委員会が見解を述べており、航空会社間で運賃調整や減便を行わなければ、ダイヤ調整は可能との見解です。

これにより、利用者の利便性が高まり搭乗者の増加が見込まれ、収益改善に繋がることが指摘されています。
また需要の減少により事業継続が困難と見込まれるものの地域の社会経済活動に重要な役割を果たしている路線においては、どこまで調整を許容すべきかも論点となっており、例えば、域内の経済的中心都市との往来に必要な路線や、歴史的経緯や企業立地等から地域間交流が盛んであり経済的・文化的な結びつきの強い都市間の路線などが考えられるとし、法令の整理が必要になる可能性を指摘しています。

今後も国交省は、上記内容の議論を進める計画で、適用路線や適用範囲などの議論を進める考えです。Photo : 国土交通省
国内主要6社の国内線事業は実質的な赤字に転落し国交省は2026年5月を目安に対策をとりまとめる計画 海外の参考例として高速鉄道との協業を紹介




