収益状況が悪化している国内線市場において、ローカル航空が加盟する全国地域航空システム推進協議会は、現状説明および国への要望を意見しました。
※ローカル航空:客席数30~70席程度の小型機(ターボプロップ機)で離島その他地方航空路線を運航する会社、客席数100席以下かつ最大離陸重量50トン以下の航空機(小型ジェット機を含む)を使う定期旅客輸送のコミューター航空会社のこと
【全国地域航空システム推進協議会会員】
天草エアライン・アイベックスエアラインズ・北海道エアシステム・日本エアコミューター・ジェイエア・新中央航空・オリエンタルエアブリッジ・琉球エアコミューター・東邦航空・フジドリームエアラインズ・ANAウイングス
これは今後の国内線のあり方を議論する有識者会議で示されたもので、ローカル航空においては以下の課題が存在することを明らかにしています。
1.運航におけるコスト負担が大きい:為替影響による整備費の増大(海外への整備外注費や部品購入費) 、燃油費の高騰、人件費の増加(処遇改善等)等により、運航コストが増加傾向にある。
2.機材選択の制約:地域航空会社は機材の選択肢が限られ、現在、離島・地方路線ではATR42/72が主流。機材数が少なく、機材故障などに伴う整備や部品供給の遅れが、運航の柔軟性・収益性に悪影響を及ぼしている。

Photo : 国土交通省
以上の点からユニットコストが高くなり、収益性が低下することで運賃上昇、路線維持困難を招き、地域の交通利便性にも影響が出ているほか、運航の柔軟性・収益性に悪影響を及ぼしているとしています。
また主要6社(ANA・JAL・スカイマーク・スターフライヤー・ソラシドエア・エアドゥ)以外のその他の航空会社5社(FDA・IBEX・オリエンタルエアブリッジ・新中央航空・天草エアライン)においては営業利益率がマイナスに落ち込んでおり、主要6社以上に厳しく、事業継続が危ぶまれる状況にあるとしています。

Photo : 国土交通省
そしてローカル航空の存在意義として、離島や地方の住民にとって不可欠な移動手段であり、医師や患者の移動を支えることで地域医療体制を維持しているなど公共性が高いこと、災害時に物資や人員を迅速に輸送し、地方空港には物資があり要員もいるため防災拠点としても機能し航空と空港の維持は緊急対応に備え地域の安全を支えるために不可欠であること、地方へのアクセスを向上させ、観光振興や地域経済の活性化や雇用創出に貢献しているとともに、インバウンド需要の取り込みなどによって観光立国の実現にも貢献していることを挙げ、事業継続に向け以下のような要望を提出しています。
◆国内線のみでの収益確保が難しいローカル航空会社に対する支援の充実
◆航空会社の自由で公平な路線設定に関する空港側の制限の緩和
◆利用者の利便性の確保に資する航空会社の協業(ダイヤ調整やコードシェアなど)
現在国内線市場を取り巻く環境は悪化し、既報の通りダイヤ調整を行うことが検討されており、今後国内航空ネットワークの維持に向け議論が加速していく見通しです。
既報の各社ヒアリングとなります。◇ANA ◇JAL ◇スカイマーク ◇スターフライヤー ◇エアドゥ ◇ソラシドエア Photo : ATR
国交省、収益悪化の国内線において航空会社間でダイヤ調整を認める方針 公正取引委員会も一定条件下で独禁法の適用除外との認識
国内主要6社の国内線事業は実質的な赤字に転落し国交省は2026年5月を目安に対策をとりまとめる計画 海外の参考例として高速鉄道との協業を紹介




