ニューヨークのラガーディア空港で今月22日夜、着陸したばかりの旅客機と、滑走路を横断中だった空港消防車が衝突する凄惨な事故が発生しました。この事故により、旅客機の機長と副操縦士の2名が死亡し、乗客・乗員を含む計41名が負傷しました。国家運輸安全委員会(NTSB)による最新の調査では、管制官による「二重の進入許可」と、地上の安全監視システムの不備が事故の引き金となった可能性が強まっています。
事故が発生したのは22日午後11時37分ごろです。モントリオール発ニューヨーク行きのエアカナダ・エクスプレス8646便(ジャズ航空運航、CRJ900型機)が、ラガーディア空港の滑走路4に着陸した直後、時速約211キロで滑走中に、別の機体の緊急対応に向かっていた消防車と衝突しました。衝撃により機体の機首部分は激しく大破し、コクピットが破壊されました。この衝突で、カナダ人の機長と副操縦士が犠牲となりました。
NTSBが回収したボイスレコーダーの解析によると、事故の約2分前、管制官はエアカナダ機に対して着陸許可を出していました。しかし、その直後に別の機体で発生した異臭騒ぎに対応するため、同じ滑走路を横断する消防車に対しても横断許可を出していたことが判明しました。衝突のわずか9秒前に管制塔から消防車へ「止まれ!」という緊急指示が出されましたが、機体はその1秒後には接地しており、回避は物理的に不可能な状況であったと見られています。
また、地上監視システム(ASDE-X)の欠陥も指摘されています。当時、消防車には自車位置を知らせる「トランスポンダ」が装備されていなかったため、管制塔のモニターに消防車の正確な位置が表示されず、自動警告アラームが作動しなかった疑いが出ています。
当局は今後、深夜シフトの管制官が2名のみであったという人員不足の問題や、過密な運航スケジュールが人為的ミスを誘発した可能性についても調査を進める方針です。NTSBは数ヶ月以内に最終報告書をまとめるとしており、全米の空港における地上安全プロトコルの抜本的な見直しが求められています。Photo : NTSB




